大学職員になった人

大学職員への転職談を中心に書いていこうと思います。

【教育環境】現在の教育を取り巻く変化(大学運営編)②

前回の続きです。

現在の教育を取り巻く変化として、いくつか代表的な事例・項目を紹介しておきたいと思います。

ご興味があれば続けてご覧ください。

 

◎学生募集活動と優秀な人材の確保

募集する学生を18才・日本の高校生に限定しなければ「学生募集」についていくつかの視点に立てます。

前回でもふれましたが18才人口は減少を続けています。

そこへのアプローチとして効果的で継続的な募集活動が必要でしょう。例えば高校営業、オープンキャンパス、推薦制度の活用、加えて大学入試制度の改革によって今まで埋もれていた才能を発掘するという努力です。

ここに加えて次の「留学生の獲得」「リカレント教育への展開」があげられます。

 

◎留学生の獲得、リカレント教育への展開

留学生の獲得は諸外国に比べて日本は遅れているといわれています。

財政問題でも触れましたが、人口の減少をそのまま定員削減につなげるとジリ貧になります。

そこで優秀な人材獲得の一環として留学生の獲得は魅力的なのですが、様々な問題があります。

その一つが地方創成などにもかかわるのですが、留学生の国内・地元への雇用不足という点があります(他にも色々あげられますがここで多くはふれません)。

リカレント教育を志向する社会人への取り組みに目を向けている大学も多いでしょう。

これほど急激に社会構造の変化があると、知識のアップデートが必要だからです。

しかしながら、会社に勤めながら大学に通う(もしくは通信教育で学ぶ)ことは会社側の多大な理解が必要です。

会社側も専門職に就ける人材の育成は頭でわかっていてもなかなか実行に移せません。

そうするとリカレント教育を目玉に打ち出してもそう簡単にはいかないでしょう。

 

◎産学連携、産学官連携

地元自治体や企業と大学が共同研究し新たな取り組みを進めるケースも増えています。

これは大学の活性化と社会の発展を目的としており、企業や大学、行政の利点を活かしながら新たな価値を産むことができます。

ただ、一方では増えるコストや連携対応の限界、さらにはIT化にともない企業独自の研究(情報収集)が可能になったことなどから不安視する声も聞かれています。

中長期的目線に立ち、研究者を育成すること、シード(種)ベースの研究だけでなくニード(必要性)ベースの研究も活性化することが大学に求められています。

 

◎魅力的な学生支援

大学によって支援の力点は異なるでしょう。

一般論として、教育を知的支援だけでなく機会の支援として提供することも必要です。

研究者養成機関として充実した研究をサポートできる環境の提供、大学内で多くの出会いを通した新たな発見、他者との協働を通した社会的な育成も必要でしょう。

さらには社会人として世に出る前の最後の通過点であるともいえます。

就職支援やインターンを通して少しずつ社会人になるための気持ちを養う場でもあります。

様々なことを通して自己形成されていき、4年間を通して学生から社会人へと磨きをかけることが求められています。

 

このような問題・観点は大学運営でも必要になってくるのではないでしょうか。

また、ご準備されている内容をより深くするうえで接点を持たせながら話せば説得力が増すかもしれません。

 

さて、それでは「現在の大学を取り巻く変化(大学運営)」をなんとなーくご周知いただいたうえで各大学のHPでどのページを参考にしたかふれていきたいと思います。

 

長いのでいったん区切ります。