大学職員になった人

大学職員への転職談を中心に書いていこうと思います。

【転職の振り返り】8ヶ月たったので今置かれた環境を振り返ってみる(課題出題編)

コロナ騒動や働き方のドラスティックな変化についていくのに精一杯で、なかなか自分自身の転職という原点を振り返ることができませんでした。

徐々に慣れてきた中でまた記録を残してみたいと思います。

 

今回は「民間と大学職員のマインドの違いを感じるところはどこか」という点において、いくつかの推察をしてみます。

民間といっても教育産業からの転職です。

商社や金融など、民間といっても様々なのでそこはご容赦ください。

また、今回は私が体験したことに軸を置いていますので、どの場面でも同じことが言えるわけではありません。

 

 

①営利追求の思考

まずこれは決定的に違います。

民間からの転職者はこれに戸惑うのではないでしょうか。

強く印象に残っていること一つがあります。

コロナ禍において集客型オープンキャンパスの是非の議論がありました。

代案としてwebオープンキャンパスが浮上するわけですが、新しいことにチャレンジしてみようという気持ちがないわけです。

何人かに話を聞くと、「面倒くさい」「やりたくない」ということからチャレンジしたくない…というわけではないのです。

新しいことにチャレンジする理由が見つかっていなかったのです。

少なくとも転職からまだ8ヶ月ではあるものの、さまざまなセミナーや対談などの記録を見る限りオープンキャンパスは「推薦入試」と「入学前と後の大学の印象のミスマッチを防ぐ」ことにおいて効果があるというのは周知の事実のようです。

この点においていえば、大学の運営資金を得るための志願者数確保と、学費を確保するための退学阻止につなげる場を提供するか否か。という議論ではなく、オープンキャンパスを開催するか否かというところでストップしているため、わざわざチャレンジする理由が見つかっていなかったわけです。

 

②情報の共有1

情報の共有に関しては、少なくとも私が籍を置いている部署は「ヘッタクソだなぁ…」という第一印象でした。

根本原因は人間関係を含む職場の雰囲気なのでどこにでもあることですが。

例えば、仕事の情報を発信する機会は簡単な概略をメールで済ませ、後は周りの人は口頭で指示を出す程度でした。継続的に、ではなく、散発的に、という感じです。

なぜそうなのかというと、昨年踏襲であるからわざわざ詳細を伝えない(=周知の事実)として認識しているということです。

トラブルが発生したときに「去年と大体同じだからみんなわかっていると思っていました。」という言い訳をよく耳にしました。

スタートラインとゴールラインの共有や、キャンパス間の情報伝達において、致命的な事故が発生する温床があったと言わざるを得ません。

 

③情報の共有2

民間から大学職員に転職した知人と情報交換をすると、同じ部署の人が何しているかわからない。とのこと。

ゴールイメージが人それぞれ違う中で、それぞれの仕事の完成図を共有することがないので、ブラックボックスが多い印象です。

また、ゴールイメージが普段から違うことで、たまにミーティングを開くとうまい落とし所に持っていけず、変なところに「不時着」します。

それぞれが思いを抱いているものの、普段からそれを吸収できる場所がないことが原因なのではないでしょうか。

 

④全員が事務

直接的な民間との違いではなく、全員が事務ということが要因なのだと思います。

仕事の仕方や、伝播の仕方が、仕事の開店してから継ぎ足され続ける秘伝のうなぎのタレみたいな感じです。

どういうことかというと、仕事(情報)を棚卸しせずに、担当者ベースで前任者のタレを継ぎ足しており、どのようにこのタレの味が完成したのかほとんど誰も理解していないということです。

戦国時代の一子相伝口伝秘術(?)ともいえますね。

そしてそれを口頭で指示するため全貌を把握しないまま、だんだんそれが当たり前になっていく様子があります。

営業などベクトルが外向けの部署の意見や、カスタマーセンターのようにユーザーの意見を取り入れる機会がないことは、組織の硬直化につながってしまいます。ガラパゴス化ともいえるかもしれません。

 

⑤続く

人事異動などもあって組織体制が変わりました。

このような組織の課題を感じているなかでどのように組織を変えられるのでしょうか。

また、変えることがこの組織にとって必要なのでしょうか。

課題解決編(※現在進行形)に記録を残してみたいと思います。