大学職員になった人

大学職員への転職談を中心に書いていこうと思います。

【転職の振り返り】8ヶ月たったので今置かれた環境を振り返ってみる(検証編)

人事異動にともなう組織体制の変化で、大学職員の世界のギャップを改善できるか、現在進行形の「実証実験」である業務改善記録を残していきたいと思います。

 

前回の「民間と大学職員のマインドの違いを感じるところはどこか」というプロットをそのままに課題の整理と改善案をまとめてみます。

  

①営利追求の思考

一言でまとめると「定点観測」と「効果測定」を導入しました。

例えば、デイリーの積み上げ数値、目標との乖離、原因追求、改善のための仮説、などをコツコツ貯めていく程度です。

はじめは理解されませんでしたが、エビデンスをもとに議論や意見を言い合うことで内部では納得感が生まれますし、方針決定も一定の理解を得ます。

事務方の仕事は担当が分かれていても、業務自体は分野横断的に関連し合うことがありますので、データの蓄積とその活用は次第に市民権を得るようになりました。

 

②③情報の共有

情報の共有に関して、補助ツールは数多くあります。

例えばオンラインストレージではGoogleドライブ、グループウェアのGaroon…そもそもOffice自体が情報共有ツールとも言えます。

しかしながら全ては「補助ツール」なわけです。

最も効果のある共有方法は「コミュニケーション」ですので、みなが同じ目線を揃えられる機会の創出が解決策でした。

といっても行きすぎると無駄な会議に時間を取られるだけですので、朝礼で情報を共有し、仕事を始める…にとどめています。

 
たかが朝礼で何か変わるのか?と思うかもしれませんが、目線をそろえる必要のある組織や、ボトムアップが必要な組織においては効果があると思っています。

例えば、大きな視点で言えばオープンキャンパスの申し込み状況を共有することで目的意識をそろえる、新入職員の業務進捗を確認する、さぼりがちな人間に仕事を振る…などなど。

いちいち個人間で確認していたことを10分程度でテーブルの上にオールインでき、ある程度の業務の可視化が簡単にできるのではないでしょうか。

あとは「話しにくいなー」「機嫌悪そうだなー」と思って声をかけにくい人に堂々の声をかける場にもなります。

むしろ朝礼って普通にあるものだと思ってました。しかし、転職した大学職員からは朝礼がなくてびっくりしたと聞きます。

意外と無いんですかね、朝礼。

 

④全員が事務

ここはどうしようもありません。事務職員なのですから。

といっては身も蓋もないので、いくつかご紹介しますが、結論としては自分の頭の中をアップデートする機会を少なくとも上半期・下半期にそれぞれ1回は設けるということです。

今は無料のセミナーや塾・予備校の研究会、学内のFD・SD活動があるので割と機会は転がっています。

NEW EDUCATION EXPO などに参加すると部署の垣根を飛び越えて情報の最前線に立った気分になれます。

やはり自ら行動して得た情報でないと、自分の頭はアップデートされません。

…それと、たまには外に出て一人で好きなように行動したくないですか?

帰りがけに、ついでに足を伸ばしていきたいところに行きたくないですか?早く帰ったりしたりね。

そんな気持ちもあります。

  

⑤時を告げるのではなく、時計を作る

さて、まとめます。

色々書きましたが、馴染まなければ無理して続けることはないでしょう。

ただし、一人で出来ることには限界があります。それぞれがイメージを共有し、ゴールできるような組織を作ることが目標ですのでそれができれば結果的にOKくらいの意気込みです。

この点においては「時を告げるのではなく、時計を作る」(『ビジョナリーカンパニー』)というフレーズが昔から好きですね。

リーダー自ら指示ばかり出すのではなく、各人が答えを見つけ出して活動できるような仕組みを整えられるよう努力しています。

 


外の世界から来た(転職)人にしか感じない違和感を大切にして、先人たちが築き上げたものにうまくブランドできればより良い組織に仕上がるのではないでしょうか。